大江健三郎「静かな生活」

静かな生活 (講談社文芸文庫)

静かな生活 (講談社文芸文庫)

作家Kとその妻が海外に行く間、残された3人の子供たちの生活を娘の視点から綴った短編連続小説。読んでいて、大江さんらしい言葉のつかいかただなあと少し安心感がある。
大江健三郎の小説はハイになっていても読めないし、かといって落ち込みすぎていても読めない。3日ほどでするっと読めたということは精神的には落ち着いているという証拠。
大江健三郎作品は難しい、と彼がノーベル賞を受賞した頃よく言われていたような気がするけれどもわたしがあまりそう感じないのは深く考えて読んでいないからだろうか。