考え方・読み方

 本を読むとき、その場面を思い浮かべて読むことがある。文章を読んでするっとわかるものはそこまでしない。自然と頭の中に浮かび上がることもあるけれども、意図して例えばその室内の情景を考えてみる。そして何度か同じ箇所を読み直してもどういう場面なのか想像できないときには先に進めないこともある。物語はともかく、具体例を自分であげて考えつつ読んでいた大学時代の教科書もなかなか進まなかった。
 お金の計算をするとき、実は頭の中にコインを並べている。レジでお金を出すとき、7円払うのに12円出せば5円のおつりが戻ってくるというのは10円玉が5円玉になって戻ってくるな、というように考えている。ひとと話しているときにこのことを話したら、変な顔をされた。
 どうも抽象的なものが苦手であまり頭は良くないということだけようやくわかってきた。哲学書を読めたり、暗算がスムーズにできるひとは尊敬する。