2006-33:筒井康隆「パプリカ」

パプリカ (新潮文庫)

パプリカ (新潮文庫)

 学生時代に読んだけれど内容をかなり忘れているのでもう一度読んだ。
 夢を記録し入り込むことのできる機械が発明された日本で、精神医学研究所のセラピストでもあり、精神的な病を治療するため他人の夢に出入りする夢探偵パプリカでもある千葉敦子が主人公。研究所内の内紛から、新たに発明された強力で使い方によっては人格も破壊しかねない治療用機械DCミニの争奪戦に発展する。
 夢、なんて非常にわたくし好み。パプリカをはじめ登場人物たちにさほど魅力を感じられなかったのはおそらくこの物語の中でのめまぐるしく変わる夢のイメージが強いからだと思う。