2006-41:木地雅映子「氷の海のガレオン/オルタ」

氷の海のガレオン/オルタ (ピュアフル文庫)

氷の海のガレオン/オルタ (ピュアフル文庫)

 周りの同級生とは言葉が通じないゆえに自分を天才だと考えるというその心境はいかなるものか。
 そういう少女杉子の一人称で語られる「氷の海のガレオン」は、未だ思春期から抜けきらないようであるわたしには何度か読み返したいものだった。
 周りの人間と好みや考えが合わなくても生きていかれる。けれど、杉子が成長していくにつれてうまく折り合いをつけられるようになればと思う。