2008-28:桜庭一樹『ファミリーポートレイト』(講談社)

ファミリーポートレイト

ファミリーポートレイト


あなたとは、この世の果てまでいっしょよ。呪いのように。親子、だもの。

ママの名前は、マコ。マコの娘は、コマコ。うつくしく、若く、魂は七色に輝く、そしてどうしようもなく残酷、な母の“ちいさな神”として生まれた娘の5歳から34歳までを描く。

 搾り出すような言葉だった。
 『赤朽葉家の伝説』の頃が一番好きだけれど、この人の書く文章は読ませる。「ファミリーポートレイト」の時点で何度も重苦しい気分になったけれど、それでも最後まで読んでみようと思うのだ。