つれづれ

 ずっと本を読んでいた。ハードカバー700ページ弱。まだ読み終わらない。
 窓を開けると夜風が涼しくて心地良い季節。外に出て歩きたくなる。
 日の当たらない暗闇を歩けば、自身の薄暗い気持ちも溶け出して夜の闇に吸い込まれ拡散して消えてゆくような、そんな錯覚。日の光も好きだけれど元気になろうと思えるけれど、夜の暗がりにはまた別の穏やかな作用がある。