2011-03:外山滋比古『思考の整理学』(ちくま文庫)

思考の整理学 (ちくま文庫)

思考の整理学 (ちくま文庫)

 本を読むとき、すいすいーっと視線を流して文章が読み取れるものと、ゆっくり何度も同じ箇所を行ったりきたりして時間がかかるものがある。この本は後者。どういうことなのか考えながら読むから時間がかかる。
 わたしは子供の頃から記憶力が良いほうだったが、発想力は乏しく思考に柔軟性はないほうだと思う。ある時ふと、覚えることに脳を使いすぎて発想するのに使うスペースがないんじゃないか、というようなことを思った。そんなことを思ったのを忘れた頃に、この本の中で、似たようなことを述べられているのに出会って驚いた。
 しばらく時間を置いて忘れた頃にまたゆっくり読み返そうと思う。