2008-05:川上未映子『わたくし率イン歯ー、または世界』(講談社)

わたくし率 イン 歯ー、または世界

わたくし率 イン 歯ー、または世界

 頭に浮かぶことをそのまま紙に書き写したような文章は、目で追うには頭がくらくらとする。音にすればまた違うのだろう。物語終盤でようやく語り手の奥歯へのこだわりの理由がわかる。あふれる思考と関西弁、読むのにも体力が必要かも。